こんな時代の大きなビジネス上の岐路 〜 居抜きビジネスか、スクラッチ投資ビジネスか

ブログがだいぶご無沙汰してしまいました。気合い入れて、いろいろ考えて書きます。
 
ビジネスには、いろんな大きな切り口があります。
B-B or B-C。 さわれる物か、さわれないサービスか。 などなど。
 
このレベルの岐路として、「居抜きかどうか」という視点もあるかな、と最近思います。
 
もうちょっと言うと、「ほぼ無料で資産をゲット/有効化して、それに合わせて事業を展開する」か、そうでなく「自分のカタチをfrom スクラッチで作る」か。
 
企業の再生、居酒屋、農業、インドネシアビジネスなどいろいろやってみて、このどっちをやるかを決める事は大切だなあと思うのです。 減価償却が20%を上回るビジネスはざらにあります。これがあるかないかで事業は全然違ったものになります。
 
そして、「居抜き型」の比重が、最近急激に高まっていると思います。
だからこそ、我々が事業を始める際には、「居抜き型かどうか」を真剣に検討する必要があると思うのです。
 
この「居抜き型」が急激に増えている理由は、
1、既に過剰にいろいろな資産、箱ものが存在する事
2、ITによって、需給が瞬時にマッチしやすくなった事
3、IT上の信用というものが増えて来て、それを信じて契約する顧客が増えている事
などかと。
 
さて、居抜き型の代表選手を例示したいと思います。
 
< 居抜き型ビジネス事例 >
 
鳥貴族: 良い立地のつぶれた居酒屋を買い取り、内装はほとんど手をかけず、競争力のある焼き鳥のみ提供
 
カウチサーフィンAirBnB: 家や、家のソファーを旅行者などに貸すサービス
 
都内などに増えている、格安シェアハウス、シェアオフィスなど
 
私がやっている農業(日本)も、完全に「居抜き」型です

星野リゾート、アコーディアなどのホテル/ゴルフ場再生もそうですが、今回は特に「格安&満足品質」に注目したいなと思います。
 
こういった非稼働資産の完全稼働化ということでいうと、今後、
 
・自宅駐車場の使わない時間だけレンタル
・自分のパソコン、サーバーの使わない分のレンタル
 
など、いろいろ出てくるでしょう。
 
また、「ネット上の信用情報を、いろいろなサービス間で連動化する」ニーズが出て来て、これにある程度各社答えざるを得ないでしょう。
例えば、Yahoo! auctionとeBayが、評価情報合算できるようにして乗り入れ! とか、
その上で、その評価ポイントもカウチサーフィンで参照できる とか。
 
ネット上の信用付与サービスをFBあたりが始めるかもしれませんね。 
 
さあ、どうなることやら。(流れを読んで、「ネット上の信用力」を上げなければ!)
 
ということで、新事業始める際は、居抜き型か否によって、やるビジネスのノリが全く変わるので、混同せず、択一で自分の事業のスタンス決めた方がいいと思います。
 
 
もう一方で、我々の生活により感覚的に影響があるのは、
 
「収入や資産があるのが、上」という価値観と、
「より自由で、楽しんでいる/心地が良いのが、上」という価値観で、更に揺さぶられる事でしょう。
 
今後も「安いけどいい」ものやサービスは、「居抜き型」で増え続ける。
 
だから、それを享受して、そんなにお金かけずに、けっこういい生き方をすることがしやすくなって来ています。
 
でも、やっぱり、「価格」という軸は分かりやすいので、「より高いもの」のニーズは無くならないし、それを提供しようとする会社もなくならないでしょう。
 
そういう社会の中で我々は、「私は、私らしく、お金に縛られずに充実している!」状態を目指す気持ちと、「やっぱり、高い、素敵な物/サービスが欲しい!」という気持ちと、相克が増すんだと思います。
 
日本は、私らしく!の人が増えて、サステイナブルな社会の見本になるといいなと思います。
 
最後に、では、どういうビジネスは、「居抜き」じゃだめか。
 
お手本はUNIQLOでしょう。
 
人の流れ、動き方を変えるようなものであれば、「新立地イノベーター」でなければならないから、自分で新たな場所で、新たな箱で、こっちのほうがいいでしょ!?とやらなければならない。
 
過疎の地方で、ターミナル駅前に駅ビルを建てて、そこに老人ホームからマンションから、保育園からを入れこむ!というビジネスも、そういう「人の動き方(住む場所)」を変えるビジネスの典型でしょう。 こういったビジネスは、投資して、回収しなければなりませんね。
 
 
インドネシアの農業は、日本の農業と違って、新しいブランド、やり方を作るビジネスなので、「投資型」に近いのですが、それでも日本の中古の物をなるべく使いたいなと、思います。
 
読んで頂いた方、ありがとうございました。