野菜の促成栽培、自然栽培 もとい 人材育成

野菜の育て方にもいろいろあります。
 
ハウスで、最適な水、温度、肥料を完璧コントロールして、さくっと育てるやりかた
 
「自然農法」よろしく、雑草と競う中、「半分ぐらいは淘汰されろ」とやって、歩留まり低く育てるやり方、
 
などなど。
 
私はセロリをやっているのですが、
 
出荷先の漬け物屋さんは、
 
「素直に、さっと大きくなったのがおいしいんだよね。だから水やりちゃんとやってね」
 
というタイプ。
 
一方、シェフや料理人の人が、農家から直接欲しい野菜にありがちな注文は、
 
「主張する野菜をくれ。 世の中に流通している野菜じゃあ、肉に負けて存在感ゼロだ。
 ”ここにいるぜ”ってやつをくれ!」
 
という主張。
 
私が野菜育てて感じるのは、
 
「ほっとく系」は、時間がかかります。栽培期間倍とか。 でも”滋味”というか、存在感というか、多少の苦みも含めて、土臭さが凝縮されているというか。 そういうシェフ好みのものが出来ます。
 
一方で、ちゃんと管理する系は、さくっと見た目よくなるけど、水っぽいというか、あまり味がしないというか、、、
 
漬け物屋さんは、”おれの色に染まれ”的な、腕・技術に裏打ちされた漬け方をお持ちなので(こだわりの酒粕等々)、純粋培養、促成栽培系がお好み。
素材の存在感を出したいシェフは、野生児的な野菜がお好み。
 
 
なんか、こんなことを考えているうちに、完全に人材育成や採用の話しなんじゃないかな? って気がして来ました。
 
野生児は存在感も強いがアクも強い。 そういうのは、競争、修羅場から半分ぐらい淘汰されて出てくるし、一見回り道するプロセスが必要。
 
促成栽培は、戦い方が決まっている大企業向き。
 
真実だなーと。
 
農業やっていると、「真実だなー」って思う、アナロジー的な事が多いです。