面接ってこーいうもん 〜 シューカツの季節に

さて、シューカツの季節になって来ました。
 
私も懐かしく思い起こしますが、シューカツは受験よりも自分にとっては大きな節目だったし、
機会として、自分を成長させるよいステージだったなと思います。
 
ということで、シューカツ生には思いっきりシューカツに打ち込んで欲しいし、その結果成長されたいと思います。
 
いくつか、私が印象に残っている「面接・採用」関連の話しをしたいと思います。
 
 
とある、多分日本で一番「社長選定」をされてこられた、プライベートエクイティーのトップの方とお話をさせて頂く事がありました。
その時、僕はしりたくてしりたくてワクワクしながら質問した事がありました。
 
「どうやって社長選ぶんですか? 基準を教えて下さい!」
 
すると、その方は、しばらく「うーん」とお黙りになりました。
そして口を開かれました。
 
「多分、僕は約3000回社長を選んでいる。
 で、半分以上、多分6割、7割は失敗している。
 人を選ぶ、鑑定するのは本当に難しい。
 
 確かなのは、こういう経験を積んでいるとか、学歴とか、一応見るけど、それでは絶対判断できないという事。
 
 強いて言うと、第一印象かな。
 
 初めて会った時、パッと、なんかいいような感じがした人はだいたい良かった。
 逆に、経験や学歴が素晴らしくて、社長につけちゃったけど、第一印象になんとなく懸念があったひとは、後悔する事が多かったなあ、、、」 
 
とのこと。
 
なるほどー
 
ちなみに、渡邉美樹さんにも、「面接でなにを見てるんですか?」と聞くと、
 
「魂の色だよ」
 
と凡人には分かりにくい答えを頂いた事があります。言葉の意味はよくわからんが、とにかく表現が秀逸。。。
 
僕なりの解釈としては、要は、「心が晴れている/澄み切っているか」、「真心か」、「明るく前向きで謙虚か」が大切なのではないかと思います。
 
似たような話しで思い出すのが、「バットの神様」こと川上哲治さんが(今のシューカツ生は知らないか、、、)、監督をされている時の話。
 
ドラフト1位候補が二人いて、同じレベルの力量で、スカウトが悩みに悩んで、こんな会話があったそうです
 
スカウト:「A君とB君、どちらも甲乙つけがたく、監督どうしましょう」
 
川上監督:「どっちが、親孝行なんだい?」
 
スカウト: 「え?」
 
川上監督:「親孝行な方を、採りなさい。その方が後で伸びる」
 
なるほどー
 
私が、知っていて印象に残っている、偉人の面接採用の小話は以上です。
 
シューカツ生にしたら、「今からどーなるもんでもない話しじゃねぇか」と思うかもしれませんが、そんな事はありません。シューカツの時期は、大きく自分が変わる時期です。
例えば、3日間、ケータイ、パソコン、本など全てのインプット断ちをして、自分と向き合い続けてみて下さい。
心の状態は大きく変わるはずです。要は、「肚が括れる」と思います。
そうすると、「心が澄ん」で、挨拶のさわやかさがアップしたり、自然と、ちょっと親孝行になったりするかもしれませんよ。

 
さて、急に小さな話しになりますが、ちなみに、私自身は面接官としてどうしていたか。
 
基本的に聞きたい質問は一つでした。
 
「あなたがいままで達成して来た成果の中で最も誇らしい事を教えて下さい。なぜ、それが有意義な事で、その事が、なぜあなただから為し得たのか、説明して下さい」
 
これは、本質的な事だし、アメリカの大学、大学院とかであれば当たり前に受験で聞かれる(エッセーで書かなければならない)ことです。
 
これを聞いた瞬間、挙動不審になったり、卑屈になる人が、一流の学歴の人でも、9割近くだと思います(日本人だと)。
 
日本以外だと、殆どの人が自信を持ってしゃべるでしょう。
何が言いたいかというと、日本人ががんばっていないということではなくて、日々の行動は大差ないだろうに、「私はこれを為し得た」と発言できないところに問題があると思います。
 
この質問は、言い換えれば、「あなたの人生、これまでどんな意味があったの?」ぐらい本質的な質問なので、答えられなきゃダメだし、絶対に答えられるはずです。人生で、善意/義を持って挑戦した事、なんかあるでしょう。小さい事だっていいんです。ウソやふくらましはだめだけど。
 
これを問い続けると、自分の価値の出し方の「型」が見えてくるし、ひいては、自分がどんな会社でどんな業務をやったらイキイキ出来そうだと思うか、について想像が働くようになると思います。
 
シューカツは、自分を見つめ直し、どの方向性で飛躍するかを決める大切な時期だと思います。
内定の数なんかどうでもいい。 
自分の「核」や、役に立つ「型」を知り、それを磨き始めるきっかけにしてください。
 
尚、私が在籍したコンサルについては、上記の話しは全く当てはまりません。
 
とにかく、「論理力」がひたすら客観的に問われます。
 
ということでコンサル行きたい人は、GMATのcritical reasoningをひたすら、毎回満点とれるまでやったらいいと思うし、このスキルはどこ行っても役に立ちます。
 
 
最後、私が「面接に臨む人間として」どうしていたか。
 
簡単に言うと、ちゃんと準備をしつつ、「私らしさ」を磨ききって受けようとしていました。
渡邉美樹さんに面接頂いたときがやはり印象的で、それについては以下のエントリーに書きましたが、
簡単に言えば、「臆する事無く、直言する」ということをやりきろう、それが私らしさだ!ということで、がんばった事もありました。 懐かしいですね。
 
http://d.hatena.ne.jp/toshiharu_kimura/20110326/1301152815