iTVの動きで気になる「テレビ業界構造再編」と、日本国家戦略試案
facebookが上場する傍ら、日本の総合電機の決算、どこも大変ですね。
やっぱ、
“入り口”(例:部品、コンテンツ)か、
“デファクト出口”(例:facebook, iTune)を戦略的に押さえないと、厳しいなと思います。
ということで、テレビ(放送、電機)業界、というか 映像コンテンツ一般の業界構造変化について、考えていることを書きます。
ちなみに、農業とか、軽井沢/小布施/インドネシアとか、ミクロで身の回りのことを考える視点・視野だった、私が急にこんなこと書こうと思ったかというと、
先日「クールジャパン」について考える機会があって、頭に刺激を頂いて、そしたらこの件が気になったのです。「国益」考えるモードに珍しくなりました(笑)
まわりを見渡すと、日本の総合電機はみな苦しそうでマズイ。
放送業界も、全然進化できていなくてマズイなー と。
近い将来、ジブリなど競争力あるコンテンツプロバイダーのアーカイブは、Hulu及びiTVとエクスクルーシブに契約したから、日本のテレビでは見られなくなった、みたいなことにならないと誰が言えましょう?
アップルが、カナダの放送、通信、コンテンツを持つ事業者と提携を交渉しています。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE81K2LJ20120207
iTVは、音楽でiTune+iPodでやったことを映像でやろうとしているに決まっています。
「放送(同時に流す)」は、スポーツやブルンバーグ的な「一部」を除いて無くなり、今後は、「映像コンテンツ管理&インターフェース業」が生まれる訳です。
サムソンなんかは、iTVにもっていかさせないぞ!としていると思うし、具体的には「韓流ドラマやKARAは、サムソンTVでしか見られない」的なゆさぶりをかけるというのがあり得る話です。
今、まさに、垂直統合、水平統合の力学が複雑に絡まり合い、デファクト作り、業界構造作りが進行している訳です。
ということで、日本のプレイヤーもテレビ(放送の受信機)を作ったり放送したりに集中している場合でもなくて、
むしろ、コンテンツストックして、どうユーザインターフェースをクリエイティブにセンスよく作るか
そもそも、群雄割拠の中で「日本チーム」がどこと組むかに焦点を当てるべきなんでは?と思う訳です。
こういう文脈で、吉本とか、ジブリとか、アニメとか、初音ミクとかのジャパンコンテンツを大切にしなきゃならんし、
国を挙げて、これらの虎の子のコンテンツをてこに、デバイス側への影響力を確保する。
例えば、ソニーがジブリとお笑い制作会社買って、同時にパナソニックからシャープからの全TV事業を買って、googleかfacebookかcookpadか、どっかユーザインターフェース得意なところと組んで、映像ユーザインターフェース作りこんでもらって(あるいはyoutubeにのっかって)展開する とか、
あるいは肚決めて アップル、サムソンいずれと組むのか決めて、どっちかと一緒に欧米でデファクト作る
みたいなことが必要なのではないか、と。
この、新しい「世界における映像コンテンツ業界の業界構造作り」こそ、今日本の戦略として大切なのではと思います
がんばれ、経産省! 総合電機経営企画!