愛国心を取り戻せ!系の本が響かない

遅ればせながら、「国家の品格藤原氏の本や、現職都知事の「新・堕落論」を読みました。
 
基本的には、「日本はすごい歴史がある。戦後誇りを持てないように、卑屈な歴史の刷り込みがなされた。ハメられた!目をさませ!」的な内容ですが、なぞると
 
・日本には、江戸時代を筆頭にすばらしい文化、平和的社会を築いた歴史があるし、人種差別をなくすことを国連に主張したのも日本
・日本はハルノート始め、策略によって開戦させられ、「不意打ちした」というレッテルを貼られた
・南京の件も根拠薄弱、東京裁判もひどいもの。「優秀な日本人の心の拠り所をなくすため」また「核兵器を使ったアメリカの非人道性をぼかすため」日本はひどい戦争をした民族だと植え付けられた。
 
などなどが続きます。
 
こういう系のものにはいろいろ触れて来ましたし、まあ、なるほど事実そうなのだろうと思うのですが、読後感としては、
 
So what?
 
な感じです。 
 
あえて言えば、老人が自己満足したくて、「自分たちは素晴らしいんだ」とわめいているような気もします。
 
別の言い方をすれば、「日本の歴史を再認識する事で、愛国心がめきめき芽生えることで、今社会に蔓延する問題が解決するとはとても思えない。 むしろ老害がいなくなればなるだけ良くなると思っているのさこちらは。」 という感じがしました。
 
僕はそもそも戦争、その後の自虐的報道をそんなに体験していないし、過去にとらわれないようにしています。
 
一方、子供の頃はスペースシャトルがかっこ良かったし、レーガンもかっこ良かった。大人になり、スティージョブズもすごいなと思った。 
一方で、日本の素晴らしいところをあまりリアルタイムで体験はしておらず、日本といえばとにかく「上がぶ厚くて尊敬できる感じでもなく、やりずれーなー」という感覚がずっとあるのが本音です。
 
楢山節考」とまではいいませんが、これだけの借金を放置している世代の方が何を言っても若者には響かないのではないでしょうか? 大幅な年金、医療保険予算のカットから始めると宣言するならまだしも。