石油のエネルギー事情アップデート

数年前にオイルメジャーのプロジェクトにコンサルタントとして関わった事がある。
当時から、採掘可能埋蔵量と石油価格の関係について現状認識などは見せて頂いていて、興味深いなと思っていたが、
今日、石油について詳しい方とお会いして石油談義できたのでアップデート。
 
・ 採掘可能埋蔵量については、新興国の成長を加味しても最低50年もつ。今のような相場($100 up)だと100年〜200年といったところ。「技術的問題/コストがかかる部分が価格でクリアできる」要素と、「地政学的に困難なところも、高ければ何とかなる」要素との併せ技。 
 
・ 石油枯渇で困るのは、エネルギーというよりは原料(プラスチック等々)のほうであろう。こちらの代替の準備の方が優先度が高いが、全然進んでいない
 
・ 掘削量や価格の決まり方において、「100年先から見る」的な発想は全くない。決めているのはオイルメジャーで、ここは建前で代替エネルギー開発等もしているが、基本的には一般企業と同じガバナンス/価値観(目先の利益最大化)。政治力も抜群に強いから、”緑の党”的なパワーが経営に影響を与える(例えば、代替エネルギーのためにこれだけ投資するためにみんなで価格をある程度高くする)というような物の決まり方は、気配すらない。
 
・ 日本のエネルギー安全保障はかなりお粗末。各国とも輸入元多様化したりいろいろと戦略練っているが、日本行き当たりばったり。(ハイパーインフレになったら凍死者続出まちがいなし)

んんーそうか。。。

僕は、今の化石燃料収奪的な「短期視点での効率化社会」が視野狭窄では?と思って農業始めて、結果皮肉にも車の走行距離が増えて石油の使用量が増えて複雑な気持ちなっていたところ。
今の「脱原発」が、地に足の着いた議論に成ってほしい。

地政学的な事、日本の力などいろいろ考えると、まず、ロシアから天然ガスパイプライン引っ張るのがやはり至上命題な気がします。

ムネオ様の出番でしょうか?