意外と身近らしい「峠攻め」事情

にんにくを作っている倉渕農場は、群馬県の長野県境にある。
浅間山榛名山の間に位置し、高崎に南下する道を除いては、どの道も厳しい「峠」を越えることになる。
 
私が軽井沢から行くときも、“二度上げ峠”を越えることになる。
約20キロの行程で標高差1000メートル程度、厳しいカーブが60回以上ある道のりだ。
 
ワタミファーム倉渕農場で働く、S君との会話を紹介したい。
S君は、一言で言うとハームレス。とてもまじめで線が細い、でも車が大好きなアルバイト、25歳との土曜日の会話。
 
木村「今日来るとき、“二度上げ”にタイヤ痕が結構あったんだよねー、やっぱり暴走賊とか走ってることあるのかなー、はちあわせたらやだなー」
 
S「そうっすね、だいたい金曜日、土曜日はやってますね。でも、今日は雨も降ったし、二度上げはないっす」
 
木村「え?そういうの定例でやって、情報流れてるの?警察とか来ないの?」
 
S「警察とかはこないっすねー。榛名とか、地蔵峠とか、二度上げとか、定期的に場所変えてやってますよ」
 
木村「あー、あの有名な漫画 この辺だったっけ?」

S「“頭文字D” あれ、榛名っす」

木村「もしかして、S君とかも行ったりすることあるの?」
 
S「あ、はい。ちょくちょく」
 
木村「まじ、あれって、バリバリの人が、車チュンチュンにしてやるイメージだったけど」
 
S 「そういう人もいますけど、まー おいかけっこみたいなもんです」
 
木村 「対向車を怖い人が止めてやってたりするの?」
 
S「いや、そういうのはしないっす。」
 
木村 「正面衝突とか重大事故ないの?」
 
S「ないっすねー。 ガードレールにちょくちょく擦るぐらいです。時々、ガードレールがボコボコになってると、誰かやっちゃったなー、みたいな。」
 
木村 「何度も行ったりきたりするわけ」
 
S「そうっすねー、一回降りたらもう一回みたいな感じで」
 
木村 「やっぱ、登りに強い車と下りに強い車 違ったりするの?」
 
S「(・・・・・ しばらく “当たり前じゃん”みたいな唖然)
全っ然違いますね。 ターボは登り強いし、NAは軽い分下り強いし とか」
 
木村 「へええ、 まあ、今日は峠攻めてる人と鉢合わせないようで、よかった」
 
S 「んー、 路面ぬれてるとタイヤ減らないんですけどねー、 全然コントロール効かないんで、いないと思いますよ」

そんなS君は、金が無尽蔵にあったら一番ほしいものはインプレッサWRC  
さしあたりほしいものはタイヤ(ヨコハマ アドバン ネオバ)らしいです。 
ネオバは「グリップがはんぱないっす」だそうです。

ということで、サマリーは、
・ 群馬北西部では、峠を攻めるのが、普通の若者の日常遊びとして身近に存在している
・ 登りで攻めたいならターボ、下りで攻めたいならNA
・ タイヤはアドバン ネオバ

以上。 運転は安全に。