TPPどんと来い

TPPについて、錯綜していますね。
 
利害関係が固着していて、別に本気で前に踏み出したい訳でもなく、既得権益を守りたい人を相手にしても、「協議」の生産性はゼロなので、トップのリーダーシップ及び、それを後押しする高い民度が求められるところです。
 
TPP深く勉強した訳ではないですが、全品目関税撤廃が「原則=principle」ですから、
TPP参加 = 米の関税も下げる というのが大前提だと思います。
 
その上で。
 
ある話を紹介します。
 
僕の大変信頼する大手米農家さんが、最近小学校で講演をしました。
 
その講演の後、先生が「農業やりたい人?」と聞くと、殆どが手を挙げたようなすばらしい講演だったようです。
 
そのQ&Aの時間に、小学生(5年生)が、 「TPPについてどう思いますかー」という、無思考無咀嚼な質問をぶつけて来たそうです。
 
そこで彼は、多少イラッともしたのでしょうが答えたのが、
 
「日本が世界に冠たる産業である自動車、電気なども、自由競争の中戦ったから今がある。
 TPPはいいことばかりじゃない。本当に大変な事も多いと思うけど、世界に冠たる日本の農業を志してやっていく。それだけだと思う。」 と。
 
これが全てじゃないかな?と思います。
 
いろいろな事が言われたりしますが、そんな事は、この言葉の前では無力かと。
 
この生産者とは、インドネシアで高品質米が作れないか、一緒に動き出しています。
 
また、私事ですが、自分の拠点に倉渕村を選んだのも、こんにゃくの産地だからです。
いい畑や道具がどんどん手放されるからです。
 
一つ注文したいのは、補助金のあり方です。
 
国は、「若い新規参入と大規模/担い手に集中して投下する」と方針を出しています。
 
この方針は全く正しいですが、自治体ごとにばらつきが大きく、混乱しています。
例えば基礎自治体をまたいで農地を持つのが大規模農家では当たり前だと思いますが、「自分はこのぐらいの面積でやっている」という申請は基礎自治体ごと、そこでどれだけやっているかしか集計されていない。
 
整合性を持つところは持って、国単位 あるいは最低県単位で、そしてJAをかます事なく(大手は直取引が多いから)、この施策をしっかり進めて行って欲しいと思います。 今のままではダメです。
そうでなければ、日本の農業も10年すればすぐ空洞化することでしょう。
 
TPPどんと来い
 
以上